改めて感じる「お手盛りの弊害」

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 公認会計士試験では、企業法という科目で会社法を学び、その中で「お手盛りの弊害」という言葉を学びます。お手盛りとは、ご飯を茶碗によそるときに自分でよそると多めによそってしまうということが語源となっており、会社法では、役員報酬が自分で決めることができるとどうしても役員報酬が多めになってしまい、結果、会社財産が毀損するという意味で「お手盛りの弊害」という言葉が使われます。

 会社法が所有と経営を分離した状況が望ましいと考えているのも、その理由の一つとして、所有と経営が一致しているとこの「お手盛りの弊害」により、適正な水準以上の役員報酬を支払ってしまい、その結果、会社財産が毀損し、債権者保護の観点から望ましくないからです。

 私は、公認会計士の監査業務などで主に上場企業に関与し、現在は、中小企業の税務等に携わっていますが、ざっくりいうと、前者は、所有と経営が分離しており、後者は、所有と経営が一致している会社が大半です。

 どちらの会社も関与して、中小企業の役員報酬がイメージしていたより、かなり高額であることに気が付きました。例えば、正社員は年収300万円であるのに対し、役員は年収2,000万円などというケースです。

 中小企業は、きちんとした給与テーブルも整備されておらず、会社の中で勤続年数が長く、会社の中核となるような仕事をしていても年収はせいぜい400万円くらいだったりします。

 就職する際、他の条件が一緒なら上場企業を選択する傾向があると思いますが、「お手盛りの弊害」という観点からもこの選択は正しい気がします。一方で、起業って夢があるんだなとも感じています。

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